読了:独立器官 村上春樹

 

まだ、読み終わってないのかよ短編集「女のいない男たち」の中の中盤の短編です。

 

主人公は、語り手がジムで友人となった、渡会という美容整形医。村上作品にありがちな、パートナーに困っていないけど、ずっと独身のままいい年を迎えてしまっているナイスミドル。だけど、とある出会いにより本気で女性に入れ込んだ結果として、衰弱死してしまうというお話。

 

独立器官というのは、自分の意思とは関係なくそれにより行動をしてしまうのだという、比喩的?な表現で作中で説明されている概念であり、個人的にはミトコンドリアの意思かwとか全くベクトルの違うことを思いついた次第(そういう話ではないです)。

 

正直この話は私的にはピンとこなかったけど、自分とは何者であるのかっていうのがテーマなんですかね・・まぁこの短編集は「女のいない男たち」なので間違っていないですが、語り手が語るそれぞれの話の主人公たちは不幸には思えないけど幸せでもないよねやっぱり。

今作は実際のところ主人公を支えていたゲイの秘書の人ってのが一番の哀しいポイントですかね。